こんにちは、フランケンです。
前回の「海外販売・海外展開 成功と失敗事例(1)」で
現地に合った用途を開発することの重要性を説明させてもらいました。
今日はターゲットが見えてからも課題となる中~大規模販売店への
営業活動にフォーカスしてお話させて頂きます。
フランス人は働かない?
有給消化率も世界トップの年間 30/30日の100%です。
(日本は10/20日の50%)
年間5週間のバカンスを取る国なので、日本人の印象ではフランス人は働かない
何て思う人も多いのではないでしょうか?
でもそれは少し違います。
無駄が嫌いなフランス人、意味のない事はせず
時間を大事に使っています。
アポイントが取りにくい=アポイントが取れれば話が進みやすい
無駄が嫌いで時間を大事にするフランス
実は企業間でアポイントが取りにくい事で有名です。
ただ、アポイントが取れれば話が進展しやすいと言われます。
これはフランケンの経験でも当てはまる事だと思います。
一方お隣ドイツでは逆にアポイントが比較的取りやすいと言われています。
ただ話が進みにくいという事を耳にします。
これもフランケンの本業(建築資材の販売)でも当てはまっていると思います。
今日はフランスの話なので、アポイントが取りにくい点の攻略について
お話していきたいと思います。
どうやってキーマンと話すチャンスを得るか?
先にもお話した通りフランスではアポイントが本当に取りにくいです。
かと言ってアポイントがないで訪問すると
「アポイントはあるのか?」
「ないなら帰って下さい」と受付でブロックされる事ばかりです。
それでも
アポイントがもらえない電話 < 担当者に数秒でも会える可能性のある訪問
の方が圧倒的にチャンスが広がります。
実際フランケンも何度電話してもアポイントをもらえなかった企業に対して
アポなしで訪問して受注に繋がった顧客が沢山います。
一歩やり方を間違うと大惨事に
ただ、この方法はフランス人が好む方法ではありません。
従って全く聞いてもらえず、逆に怒りを買う可能性も高い手法です。
ここで大事なのは絶対に嫌われないスキルです。
ただ担当者に話を聞いてもらえないとそもそもゼロの状態です。
マイナスになってしまう可能性を覚悟しながらも
嫌われない(マイナスにしない)努力が出来る場合にのみ使うべき方法です。
大手の販売店の場合はさらに難易度アップ!
全国50~100店舗などの企業の場合、本社での登録がないと各店舗で
取扱い(購入)が出来ないという事がほとんどです。
この場合、本社の購買責任者やプロダクトマネージャーの承認を
取る必要がありますが、これがまたアポイントが取れにくい訳です。
恐らくいきなり電話して、アポイントが取れるなんて事はまずありません。
どんなに良い製品でも、どんなに他国で実績があってもです。
これには既存仕入先との”握り(取引条件)”などが複雑に絡んでいるので
100回電話でアポイントを取ろうとしても、無理なものは無理です。
地道にファン(味方)を探す
そこで大事なのが本社での商品登録を目指す企業の店舗への営業活動です。
ここでも「本社に行ってくれ」「本社の登録がないと扱えない」「自分たちは決められない」
と大体の場合が門前払いされます。
店舗への営業活動と書きましたが、正確には店舗のファン探しです。
先程どんなに良い製品でも本社の購買責任者とのアポイントは簡単に取れないとお話しました。
ただ本当に良い商品であれば、店舗スタッフやその店舗のお客様から高評価を得られるはずです。
この高評価(ファンの声)を武器に本社購買責任者に近づきます。
フランケンの場合、そのファンになってくれた方にさらに厚かましいお願いをします。
本社購買責任者に電話やメールで商品の素晴らしさを伝えてもらい
メーカーと会って欲しいと言ってもらうのです。
全体の10%程度のファンを探せばスタートも滑り出しも順調
フランケンの経験値から言うと
全国50店舗なら5店舗、100店舗なら10店舗にファンがいれば
ほとんどの場合、本社購買とのアポイント・商品登録ができています。
もちろん、もっと少ない割合でも本社での商品登録ができる可能性もありますが
取引を開始することがゴールではなく、取引を開始した後の順調な店舗販売が重要です。
そういう意味でも全体の1割程度の店舗のファンを作っておくことが重要です。
そのファンはあなたの会社の営業マンのように動いてくれる重要なパートナーです。
ただ店舗に商品を並べれば売れるという事は殆どありません。
商品をしっかりと理解し、好きになってくれた方(ファン)が
そのお客様に対して商品案内・提案をしてくれるから売れる訳です。
次回「海外販売・海外展開 成功と失敗事例(3)」では
そのファンにフォーカスしてお話していきたいと思います。